フリーアクセスフロア・OAフロアの耐荷重を解説!選定のポイントも併せてご紹介
更新日時:2024年8月9日「OAフロアの耐荷重ってどれくらい?」
「OAフロアをどのように選定すればよいか知りたい」
このような悩みを持つ方は多いことでしょう。
オフィスの新設や移転の際には、多くの方がOAフロアの導入を検討されるでしょう。しかし、OAフロアといってもさまざまな種類があり、何を基準に選べばいいか分からない方もいるはずです。
この記事では、OAフロアの耐荷重にスポットを当てて解説します。耐荷重について理解しておくことはOAフロアの選定時のポイントになりますので、オフィスにOAフロア導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
また、後半では下地床とOAフロアの積載荷重についても解説しています。
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OAフロアの耐荷重とは?
耐荷重とは、その物がどの程度の重さにまで耐えられるかを表した指標です。OAフロアの耐荷重というと、そのOAフロアが1㎡あたりどの程度の重さにまで耐えられるかを表した指標ということになります。
耐荷重の単位は「N(ニュートン)」を使用します。1000N≒100㎏であることから、耐荷重1000Nと記載されたOAフロアは1㎡あたり約100㎏の耐荷重を備えていることを示しています。
OAフロアの耐荷重における目安とは?
OAフロアの耐荷重の目安は、オフィスの用途によって変わります。具体的には以下の通りです。
オフィスの用途 | 耐重荷の目安 |
一般的なオフィス | 3000N |
サーバールームや比較的重量のある物が 設置されている事務所や、書庫など重量物が設置されているエリア (ヘビーデューティーゾーン) | 5000N |
しかし、実際にはオフィスにどの程度の重い什器を運び込むかによって、OAフロアに求める耐重荷が変わります。
オフィスに重い什器を運び込む予定があれば、それに応じて耐重荷の大きいOAフロアを選ぶ必要があります。事前に、運び込む什器の重量をチェックしておくようにしましょう。
OAフロアの選定時のポイント ~タイプによる耐荷重の違い~
OAフロアの耐荷重は、タイプと材質によって変わります。
OAフロアのタイプには、パズルのように敷き詰める「置敷タイプ」と、高さを調整できる「支柱タイプ」の2種類があります。また、OAフロアの材質には、主にプラスチック、コンクリート、金属の3種類があります。
それぞれチェックしていきましょう。
その1OAフロアの2種類のタイプ -置敷タイプ、支柱タイプ-
OAフロアのタイプには、パズルのように敷き詰める「置敷タイプ」と、高さを調整できる「支柱タイプ」の2種類があります。タイプごとのメリット・デメリットは、以下の表をご覧ください。
置敷タイプ | 支柱タイプ | |
メリット |
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デメリット |
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オフィスの用途やレイアウトの変更頻度になどよっておすすめするOAフロアの種類が変わります。それぞれのメリット・デメリットを把握してタイプを選びましょう。
その2OAフロアの3種類の材質 -プラスチック、コンクリート、金属-
OAフロアの材質には、主にプラスチック・コンクリート・金属の3種類があります。材質ごとの特徴は、以下の表をご覧ください。
材質 | 特徴 |
プラスチック |
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コンクリート |
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金属 |
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プラスチックは安価で手軽な分、耐荷重性が低いです。そのため、利用者が多い事務所や什器の重さが気になる場合はあまりおすすめできません。用途に応じて適切な材質を選びましょう。
耐荷重を考えないままOAフロアを選ぶとどうなる?
耐荷重を考えずにOAフロアを選ぶと、後々大きなトラブルになるでしょう。
耐荷重を超えた什器等を設置すると、OAフロアが変形、破損する恐れがあります。 OAフロアの変形や破損により、その上に設置した什器等が転倒し什器の破損や社員が怪我をする等のリスクが高まるためOAフロアを選ぶときは耐荷重について検討することが重要です。
積載荷重とは?
積載荷重とは、建築物の床の上に積載される荷重をいいます。積載荷重の単位は「N(ニュートン)」を使用し、1㎡当たりの重量で書くことが一般的です。
積載荷重は、建物の用途や使い方により、建築基準法や各省庁や地方自治体で定められています。
OAフロアの許容積載荷重
OAフロアの許容積載荷重について、フリーアクセスフロア工業会(Japan Access Floor Association:略称 JAFA)の見解を用いて解説致します。
JAFAとは、品質基準や安全性の検討と改正、調査統計と公開、JISをはじめとした各関連団体との連携を深め情報を共有しつつ、フリーアクセスフロア産業界の健全な発展と国民生活の質の向上に寄与することを目的とした、フリーアクセスフロアの全国的な唯一の業者団体です。「フリーアクセスフロアの普及を以て社会に貢献する」をスローガンに、1990年11月に発足しました。
その1下地床の積載荷重とOAフロアの積載荷重
敷設するOAフロアと下地床の積載荷重は、別物として考える必要があります。なぜなら両者が表示している荷重の意味が違うためです。
一般的に下地床の積載荷重「3000N/㎡」、「5000N/㎡」などの記述は、建築物の構造(スラブ・梁・柱)を検討する場合の積載荷重で等分布荷重の強度を示しています。つまり、下地床の積載荷重は広い範囲に均等に重さがかかる条件における耐荷重を表しているのです。
一方OAフロアは多くの場合、積載荷重を隣接するユニットに伝達しない構造のため、個々のユニットのみで荷重を支持しており、集中荷重での強度を示します。
よって、下地床とOAフロアの積載荷重に関係性はありませんので、OAフロアを選ぶときには注意しましょう。
(出典:JAFA「フリーアクセスフロアの許容積載荷重」)
その2許容積載荷重と所定荷重
OAフロアは一般に3000N・5000N用などと表示されますが、JAFAが定める所定荷重とは、 短期的にOAフロアが耐えられる荷重を示し、 JAFA静荷重試験では所定荷重(=短期許容荷重)の評価を行ないます。
OAフロアに積載される什器や書庫などの重量は、所定荷重(=短期許容荷重)とは異なり許容積載荷重(=長期許容荷重)となりますので、許容積載荷重(=長期許容荷重)を超えないよう設計する必要があります。
実際パネルに積載できる許容積載荷重は、材質や工法により、一概には設定できませんが、JAFAでは概ね1.5程度の低減率を推奨しています。
所定荷重 | 短期許容荷重 | パネル一枚当りの許容積載荷重 |
2000N | 2000N | 1300N |
3000N | 3000N | 2000N |
4000N | 4000N | 2600N |
5000N | 5000N | 3300N |
その3積載物の設置の考え方
積載物には、一般的にがたつき防止のアジャスターがついています。アジャスターには積載物の荷重が集中するため、常にパネルには集中荷重がかかります。
各アジャスターが負担する荷重は、積載物の重心位置により異なるため、積載物を設置する際には、重心がどこか確認してください。また、積載物を連続して配置する際は、複数のアジャスターが1つのパネルに載る場合があるため注意が必要です。
(出典:JAFA「フリーアクセスフロアの性能評価 2022.03」P37 4.3積載物(じゅう器の例)の設置の考え方)
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OAフロアは、事務所の用途やオフィスに設置する什器によって選び方が変わります。オフィスの使い方や考えているレイアウトに合わせて、適切なOAフロアを選びましょう。
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