OAフロアとは?種類や敷設のメリット、フリーアクセスフロアとの違いを解説!選定のポイントも併せてご紹介

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更新日時:2024年8月9日

そもそもOAフロアとは?

OAフロアとは、床面と躯体の間に空間を設けてケーブルやコンセントなどを納める二重構造のオフィスの床のことを言います。「OA」は「Office Automation」の略で機器を活用しオフィス業務の自動化・効率化するという意味で使われています。

インターネットの普及に伴いOA化が広まり、オフィスには多くの配線が必要になりました。そのため床面に露出した配線やモール配線が増え、転倒や断線のリスクが高まったことで配線を床下に収納することのできるOAフロアのニーズが増え、現在ではオフィス空間にとって欠かせない製品として認知されています。

OAフロアを敷設するメリット

OAフロアの敷設には、さまざまなメリットがあります。なかでも大きなメリットが以下の3つです。

  • 配線が什器の移動や歩行の邪魔にならない
  • 事務所の家具のレイアウトを自由に設定できる
  • 見た目がすっきりする

事務所では、日々さまざまな機器が稼働しています。機器を稼働させるためには、インターネットや各機器を接続するための配線が必要です。これらの配線を床上ではなく床下に収納すると、配線につまづくことによる怪我や、コンセントが抜けてしまうといったトラブルを防ぐことができます。
また、配線の位置を気にする必要がないため、家具の配置も自由です。それにより見た目も整えられるのも大きなメリットです。配線を床下に収納できれば、事務所の見た目をすっきりさせられるでしょう。

OAフロアの種類は?

その1置敷タイプ型と支柱タイプの特徴

置敷タイプは、ブロックのように下地床に直接パネルを敷き詰めるタイプです。フロアパネルと脚が一体化しているのが特徴です。パネルの下(支柱と脚の間)に配線するタイプと、パネルの溝に沿って配線するタイプがあります。
支柱タイプは高さ調整が可能な支柱の上にパネルを設置するのが特徴です。下地床と設置したフロアパネルとの間が空洞になり、そこにLANケーブルや電源コード、コンセントなどを配置できるため、規模の大きな事務所で採用されることが多いです。

その2置敷タイプと支柱タイプのメリットとデメリット

  置敷タイプ 支柱タイプ
メリット
  • リニューアルに最適
  • 床高さが低いため、天井高さを圧迫しない
  • 施工が早い
  • 配線スペースが大きい
  • 高さ調節ができるため、
    フラットな床面に仕上げられる
デメリット
  • 配線スペースが小さい
  • 高さの調整ができないため、
    下地床の凹凸の影響を受ける
  • 置敷タイプにくらべて施工に
    時間がかかる
  • 配線が煩雑になる可能性がある

フリーアクセスフロアとOAフロアの違いは?

フリーアクセスフロアとは、床面と躯体(下地床)の間に空間を設け、配線や空調設備などを収納できるようにした二重床の総称です。その中でも、特にオフィス(事務所)に用いられるものをOAフロアと呼びます。つまり「フリーアクセスフロアという大きな分類の中のひとつがOAフロア」なのです。

OAフロアの選び方

OAフロアを選ぶ際は、事務所の用途や配置する家具の重さ、電源コードや電話線の配線量などを基準に決めるとよいでしょう。稼働を開始するタイミングや予算が決められている場合は、施工期間や施工費用なども重要です。以下では、適切な種類を選択するための基準を解説します。

その1施工期間・費用

どのOAフロアを選ぶかによって、施工期間や費用が異なります。置敷タイプと支柱タイプの施工期間の目安は、以下の通りです。

施工期間の長さ: 置敷タイプ < 支柱タイプ

一般的には置敷タイプのほうが、施工期間が短くなりますが、費用については、施工面積などにも左右されるため、メーカーに問い合わせるのがよいでしょう。

その2配線方法・配線収納容量

  置敷タイプ 支柱タイプ
配線方法
  • パネル本体にある溝に配線を
    通すタイプ
  • 支柱と床の間にできた空間に
    配線を収納する
配線収納量
  • 支柱タイプに比べて収納力が低い
  • 配線の収納力が高い

その3耐荷重

耐荷重も重要なポイントです。OAフロアでは、耐荷重を「N(ニュートン)」で表します。「1kgf≒9.8N」ですので、「5,000N」と記載されていたら、パネル1枚あたり約500kgの力(中央集中荷重)に耐えられるということです。一般的には、置敷タイプより支柱タイプの方が耐荷重性に優れている傾向にあります。事務所を対象とした耐荷重の目安は以下の通りです。

    • 3000N:書庫や複合プリンターなどを配置している一般的な事務所
    • 5000N:サーバールームや比較的重量のある物が設置されている事務所
         (ヘビーデューティーゾーン)

一般的に、3000N/㎡の際は3000Nタイプ、5000N/㎡の際は5000Nタイプのパネルを選定します。

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その4材質

OAフロアは、材質によっても特徴が変わります。主に使用されている材質は、プラスチック・コンクリート・金属です。材質ごとの特徴は、以下の表をご覧ください。

 材質 特徴
プラスチック
  • 接着剤やビス打ちの必要がない
  • パネルの入れ替えが容易
  • 床への負担が小さい
  • 比較的安価
  • 耐荷重性能が低い
  • コンクリートや金属と比較すると歩行感が頼りない
  • 足音が響きやすい(吸音対策が必要)
コンクリート
  • 重い
  • 歩行感覚が普通の床と近い
  • 資材費が高い
  • 処分時の費用がかかる傾向にある
  • パネル入れ替え時に脱落した場合、配線を損傷するリスクが高い
金属
  • 軽量で持ち運びが簡単
  • アルミやスチールなどが多い
  • アルミパネルはコンピュータールームや機械室に向いている
  • リサイクル性に優れている
  • 歩行感が良い

プラスチックは、安価で手軽な分、耐荷重性能が低いです。そのため、利用者が多い事務所や家具や機器の重さが気になる場合はあまりおすすめできません。コンクリート製の場合は、廃棄する際に産業廃棄物となるため処分費用が高くなる傾向にあります。

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その5施工条件を確認する

ビルを間借りしている場合は、施工条件を確認しましょう。条件によっては、OAフロアを敷設できない場合があります。特に支柱タイプの場合は接着剤を利用するため、事前の確認が必須です。目安として、置敷タイプ・支柱タイプの施工工程を簡単に紹介します。

置敷タイプ 支柱タイプ
  1. 敷設前にスラブの極端な不陸が無いか確認する
  2. パネルを床なりに敷設する
  3. パネルの上からカーペットなどを敷く
  1. パネルを敷くための支柱を接着剤で固定する
  2. 支柱の高さを調整する
  3. 支柱の上にパネルを敷く
  4. パネルの上からカーペットなどを敷く

上記の通りタイプによって施工の仕方が異なるため、敷設を検討する際にはビルの管理会社に施工してもよいか確認しましょう。

信頼できる製品を見分ける方法は?

OAフロアを導入する際には、公的な基準に合格した製品を選定することが大切です。そのためには、以下の評価・認定を取得しているか確認しましょう。

  • JAFA性能評価認証制度
  • 建築材料・設備機材等品質性能評価事業

JAFA性能評価認証制度は、フリーアクセスフロア工業会(JAFA)が運営し、性能に関する表示方法を明確にすることによって、ユーザーの製品選択の利便性と、製品の信頼性向上を目的とした制度です。

建築材料・設備機材等品質性能評価事業は、(一社)公共建築協会が運営する同事業により評価を受けることで、公共建築工事標準仕様書に合致していることを証明することができる認証制度です。評価を受けるためには製品性能だけではなく、製造販売実績や適切な品質管理、アフターサービス体制などの評価も行われます。OAフロアを選ぶ際には、上記の認証の有無にも注目してみましょう。

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OAフロアは、事業規模やオフィスに設置する機材によって選び方が変わります。オフィスの使い方や考えているレイアウトに合わせて、適切なOAフロアを選びましょう。

センクシアでは、人と環境にやさしいウッドコアスチールタイプ、リニューアルに最適な置敷タイプのほか、什器を直接固定できるOAフロアシステムや、床吹出し空調用OAフロアといった様々なニーズに応えるOAフロア商品を取り扱っております。気になる商品があれば気軽にお問い合わせください。

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センクシア株式会社 マーケティングチーム監修

1972年の創業から長年の実績で培われた技術とノウハウで、街の快適・安心・安全な暮らしを支え、豊かな社会の発展に取り組むセンクシア株式会社のマーケティングチームです。 フリーアクセスフロア・構造部材(ハイベース、ハイリングなど)・制震ダンパ・鉄骨造耐震補強の4つの事業を中心に情報インフラ産業や建築物を支える商品を提供しています。 業界をリードする先駆的な商品を生み出す企業として、商品を通じて社会課題の解決に役立つ情報をお届けすることを目指しています。

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