既存材への孔開けはウェブのみでフランジへの孔開けは不要です。弱・強軸の両方向の方杖補強が無溶接かつ同レベルで実現できます。無溶接化によりトータルコストが抑えられます。
※スマートボクシス工法は、東日本旅客鉄道(株)様、東鉄工業(株)様との共同開発品です。
■東日本旅客鉄道(株)様発表のニュースリリースはこちら
(発表日:2024年10月8日)
「溶接不要の新工法でプラットホーム上家耐震補強工事を推進します」
■上記発表の掲載記事はこちら
(掲載日:2024年10月10日)
「鉄鋼新聞:JRの駅上屋耐震工事で採用 ー溶接不要、約8割の工期短縮実現ー」
スマートボクシス工法は、鉄骨造建築物におけるH形断面柱(弱軸・強軸の両方向)と方杖材をボルト接合する耐震補強工法です。
既存柱への溶接が不要な補強工法であり(ウェブのみ現地にて孔開け)、H形断面柱と方杖材の接合には鋼製金物(SB金物)と高力ボルトを用います。
方杖材から伝達する応力は、高力ボルト(ウェブボルト、強軸接合ボルト) 、鋼製金物を介して既存柱へ伝達することができます。
① 既存梁(柱)の断面欠損が少ない
・既設Hフランジへの開孔不要(ウェブ開孔のみ)
② 現場溶接作業が不要
・塗装剥がし・錆発生不要
・スチフナなどのウェブ補強不要
・溶接時の火気養生・残火確認不要
項目 | 適用範囲 | |
---|---|---|
対象箇所 | 鉄骨造柱梁骨組の方杖補強 | |
既存柱・梁 | 形状 | H形断面材(圧延H形断面材、溶接組立H形断面材) |
材質 | 400及び490ニュートン級鋼材 | |
既存柱せいD | 175mm~498mm | |
既存柱せいD/幅B | 1.0程度(広幅) (それ以外は別途検討) | |
方杖材 | 材質 | 400及び490ニュートン級鋼材 |
材質等 | 規格 | |
金物(4種類) | SN490B同等品 | JIS G3136「建築構造用圧延鋼材」 |
高力ボルト(ウェブボルト、強軸接合ボルト) | F10T S10T |
JIS B 1186「摩擦接合用高力六角ボルト」 JSS Ⅱ - 09「トルシア形高力ボルト」 |
※3方向に方杖を取り付ける場合
本技術を用いた接合部耐力評価については、構造実験を行い、性能を確認しています。
JR西船橋駅 武蔵野線ホームの上下線 計6か所の柱にスマートボクシス工法が採用されております。
センクシアでは、現地調査、耐震診断、耐震補強設計と耐震補強工事に至るまで、一貫したサポートを提供しています。これまでに培った技術やノウハウを駆使して、工場や倉庫の稼働を継続しながらの安全・安心な耐震補強をご提案いたします。