PINベース工法 概要/特長/寸法

「PINベース工法」

PINベースとは、在来ピン柱脚※に比べ回転剛性を小さくしてピン接合に近づけた露出型柱脚です。

※注:「在来ピン柱脚」という表現は、「2015年度版建築物の構造関係技術基準解説書」において定義つけられているタイプⅠ(反曲点比0.3程度)の柱脚を指しています。

概要

「PINベース工法」は在来ピン柱脚※1に比べ約1/10に剛性を低減しており、接合部をよりピン接合※2に近づけた露出型柱脚です。

  • ※1
    「2015年度版建築物の構造関係技術基準解説書」において定義づけられているタイプⅠ(反曲点高比0.3程度)の柱脚を指しています
  • ※2
    接合部に力が加わったときに、移動はしないが回転はする接合方法を指しています

平屋~2階建てなど、低層建物の柱脚に適しています

PINベース工法は低剛性のため、平屋や2階建などの低層建物の柱脚として適しています。基礎形状を簡素化できるため、在来ピン柱脚に比べトータルコストの削減につながります。

構成

Fプレート ナット・座金 アンカーボルト 定着板 PINプレート PBタイプ(角形鋼管用)
Fプレート アンカーボルト 定着板 PINプレート ナット・座金 PHタイプ(H柱用)

構成部品と規格

構成部材 PINプレート アンカーボルト 定着板 座金 ナット 中心鋼板
規格 JISG3136 JISG3138 JISG3106 JISG3106 JISB1052 JISG3101
備考 SN490B SNR490B SM490A SM490A 強度区分5 SS400

適用柱

鉄筋コンクリート造の基礎をもつ31m以下の鋼構造建築物の柱

  • BCR295-BCP235-BCP325などの冷間成形角形鋼管に対応しております。
  • 熱間成形角形鋼管および溶接組立箱型断面柱にも適用可能です。
  • JIS規格H形鋼、溶接組立H形柱のほか外法一定H形鋼にも対応しております。

注意

PINベース工法はブレース構造にも対応しておりますが、PINプレートにスリットがあるため取付位置に注意が必要です。

特長

  • 特長1

    剛性を在来ピン柱脚より約1/10に低減

    スリットを設けることでPINプレートを変形しやすくし、在来ピン柱脚より低剛性を実現。

    角型鋼管用
    H柱用

    後詰めモルタルをなくすことにより、在来ピン柱脚に比べ剛性の低減が可能に

    回転バネと耐力算定用の仮定断面の比較 バネ定数比較(例:H300) 回転バネ定数(kN・m/rad) 在来ピン柱脚 7600 在来ピン柱脚PINベース 700 在来ピン柱脚との比較

    剛性が低いため、基礎(サイズ・鉄筋量)を小さくすることが可能です。

    また、ピン接合は曲げモーメントを基礎梁に負担させない設計も可能なため、地中梁を省略しやすくなり更なる基礎の簡素化が可能です。

  • 特長2

    根切りを浅くする事が可能

    在来ピン柱脚のアンカーボルトの定着長さは一般的に20d(d:アンカーボルト径)ですが、PINベース工法はアンカーボルトの定着長さを13.3dと大きく短縮。

    根切りを浅くすることができ、基礎の簡素化が可能となります。(最小値 400mm)
    また、アンカーボルト直下に固定用アングルを配置させる専用の治具を採用し、配筋納まりを容易にするなど、施工方法についても現場施工の省力化に貢献できる仕様としています。

寸法

角形鋼管用(PBタイプ)

H形柱用(PHタイプ)

アンカーボルトと構成部材

PB・PHタイプ共通

各部材寸法

(mm)

ねじの呼び アンカーボルト ナット 座金
軸径 ねじ 定着長さ 余長 全長 高さ 二面幅 対角距離 厚さ 内径 外径
ピッチ 長さ
d P S L a※ Lo H B C tw dw Dw
M20 20 2.5 90 400 8 520 16 30 35 6 22 40
M24 24 3 95 400 10 550 19 36 42 6 25 44
M30 30 3.5 110 400 13 580 24 46 53 6 31 56
M36 36 4 130 480 16 690 29 55 64 6 37 66
  • a寸法は設置誤差を考慮した設計時の最小寸法です。施工時はねじが最低3山ナットの外に出るように余長を確保してください。

注意

アンカーボルトは二重ナットを標準としていますが、一重ナットでも適用可能です。一重ナットとする場合には、コンクリートに埋め込む等のゆるみ止め処置が必要です。その場合はセンクシアにご相談ください。

PINプレートのアンカーボルト孔径

(mm)

ねじの呼び M20 M24 M30 M36
PB・PHタイプ共通 25 30 38 45

Fプレートについて

PINベース工法では、以下の条件を満たすため、Fプレート(鋼鈑)を所定の位置に設置します。

  • PINプレート下面へのコンクリート等の流入を防止する
  • PINプレート上部のコンクリートとスラブコンクリートの縁を切る

本処置を実施することで、必要性能を確保します。

後詰めモルタルについて

PINベース工法では、鉄骨建て方後、PINプレート下面に後詰めモルタルは注入しません。

注意

上記におけるスラブコンクリートの縁切りがなされていない場合、規定の構造性能が発揮されません。確実かつ適切におこなってください。

 

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