『ハイリング』ができるまで

設計の自由度を高めた画期的な商品「ハイリング」はこうして世に送り出された!開発・製造・営業、それぞれの想いを語ります。

開発の声

前例のない商品なので、評価方法の確立からスタートしました。

テクニカルセンター 主任技師(当時)
中野 建蔵
「新しいモノを考え、形にしていくところに開発の楽しさがある」と語る、中野。

構造システムの主力商品である「ハイベース」に続く商品を創り出そうということで、これまでさまざまな開発に取り組んできました。しかし、ヒット商品を生み出すのは容易なことではありません。現在、着実に売上を伸ばしつつある「ハイリング」は、当社にとって新しい事業の柱になるものと期待が寄せられています。

建物の鉄骨梁(はり)に配管を通すための孔(あな)を空ける際、従来はその周囲に添板やパイプを溶接して補強をしていました。しかし、在来の補強方法には標準化されたものがなく、加工および製作に手間がかかっていました。そこで、「ハイリング」では、従来の問題を解決できるよう、いろいろな工夫がされています。技術のベースになったのは「ハイベース」の開発で培った当社独自の設計・製造技術です。これを基に、多くの実物大実験を実施し、(財)日本建築センターの評定を取得できました。

製造の声

製造の最前線。「ハイリング」の着実な普及を目の当たりにしています!

関東製作所 マテハン部工務課 主任(当時)
大庭 秀治
大庭は、ハイリングの誕生から量産化にいたるまでを一貫して担当してきた。

「ハイリング」の納期、工程管理に携わっています。営業マンとの連絡を密にして、必要な数量の商品をスピーディに供給するための計画を立案することが、私のミッションです。

「ハイリング」は、いわば、これまで建設業界においてタブーとされていたことを、すべてクリアした商品。現在、着実に市場に浸透しつつあると見ています。例えば、従来までは鉄骨の高さの1/3までの大きさの孔しか空けることができなかったのですが、「ハイリング」を用いることで半分までの大きさの孔を空けることができるようになりました。また、地震力の大きい柱に近い端部に孔を空けることも可能なので、設計者の方からも高い評価を受けています。さらに、鉄骨を加工するファブリケーターの方々にとっても、作業にかかる時間が約半分にまで短縮できるというメリットがあります。20階建以上の高層建築物にも採用されるようになり、いまや新しい建築部材としての地位を確立しつつあります。

営業の声

すべり出しから評価は上々!これからの展開が、ますます楽しみです。

構造営業部 主任(当時)
前野 剛太
前野の目標は「ハイリングを次の事業の柱に育てていくこと」だという。

「ハイリング」の販売がスタートしたのは、2003年の9月でした。当初から「これはいけるのではないか」という感触がありましたね。それは、この商品が非常にニッチなところをターゲットとしながらも、建築関係者の声を反映した商品だからです。また、「ハイベース」に代表される構造システム商品の一環ということもあり、とても営業しやすい商品でした。しかし、現場の方々の反響は私たちの予想を超えていました。特に設計業者からの評価が高く、売り手である私たちの方が、この商品の付加価値の高さを教えられたような想いがしました。

本格的に火がついたのは、2004年の大型物件の受注からです。それまでの年間売上数が、わずか1ヵ月で達成された時は、さすがに驚きました。現在、私は建築現場を起点とした「ハイリング」等の営業に取り組んでいます。「ハイベース」の次なるヒット商品として、当社ビジネスの柱に育てていくことが目標です。